コンテスト参加記録

福祉機器開発に関するコンテストへの参加記録を記します.研究室所属の学部4年生が製作しています.製作品は研究と直接関係はないのですが,学生達の頑張りの記録として本ページを公開しておきます.


2023年度福祉機器コンテスト参加記録

片手でも食事を採りやすい機器を学生が製作し,2023年6月に学生が応募しました.ラチェットやピンにより,個人の体格や症状に合わせたデザインになっています.良姿勢を取ることにより,嚥下がしやすくなる機器です.クランプにより基本的にどのような机にも取り付けることができます.

リハビリ用でなく,介助用の機器です.3Dプリンタによる造形物をメインとして,一部金属部品(強度確保とはめ合いが難しいラチェット,ピン,ねじ)を活用して,ゼロの状態から短期間で実用的なものを作ってくれました.学部4年生のK君が設計・製作しました.


2022年度福祉機器コンテスト参加記録

学生が2件応募してくれました.1件目が学部4年生(当時)のKA君とY君が製作の「スポットフォンⅡ & ボイスビジュアライト」,2件目が学部4年生(当時)のKI君が製作の「SMA膝装具」です.2件とも一次選考には通過しました.下記に福祉機器コンテストのページを示します.

resja.or.jp/contest/first/student2022.html


2021年度福祉機器コンテスト参加記録

「スポットフォン」という名称で,超指向性の超音波スピーカーを搭載したメガホンを学生が作成し,2021年7月に学生が応募しました.介護者側がモバイルでつけるもので,被介護者が補聴器を付けなくてもよいというメリットがあります.スピーカーが向いている方向のみに介護者の声が大きく届きます.そのため被介護者のみに大きく声が届き,その一方で周りの人々には聞こえないというメリットが生まれます.学部4年生(当時)のN君が設計・製作してくれました.

なおコロナウィルスの飛沫感染対策にも利用できるかと思われます.


2020年度With corona OITものづくりアイデアコンテスト参加記録

福祉機器には直接関係しませんが,2020年に学内(大阪工業大学)で実施されたコロナウィルス対策品に関するコンテストに応募しました.

https://www.oit.ac.jp/japanese/academic/eng/growing/idea/index.html

作成したのはポンプを押すと手洗い時間30秒を測ってくれる装置です.往復スライダ・クランク機構とワンウェイクラッチを使うことで30秒砂時計を反転させる機構を搭載しています.最終選考7件に選ばれました.学部4年生(当時)のK君(※個人情報保護のため,イニシャルで記す)が設計・製作してくれました.

尚その後に300円商品で30秒砂時計をひっくり返す製品が出ましたね.今回の機構とは関係なく,手で直接ひっくり返すものですが,狙いは共通です.


福祉機器開発系のコンテストに参加する目的

1.研究以外の分野で人を救う

  >学問の領域・レベルには達しないが,実用的で役立つものを作る

2.機械工学に囚われず,世の中に無い福祉機器を作る

  >電気電子や情報の技術のみで人を救うことも可能

   ↑例えば音声音響工学や光学は福祉工学の最たるものである

  >機械工学の要素は入っていても入っていなくても何れでも構わない発想でモノを作ることが大事

3.基礎知識・技術力の向上を図る

4.いずれ研究の種になるかもしれない(※これは1.2.の目的と矛盾しない)

5.過去の研究に囚われない新しい発想の出現を期待する

6.対外コンテストに参加し,外部のルールに晒されることで,技術・知識の質を高める

7.学部生の就職活動の裏番組としての,大学院予備生の活動用


 原口真研究室|大阪工業大学 移動支援システム研究室