脊柱回旋式歩行器

持ち手が固定されている従来型の歩行器は,利用者の脊柱(※背骨のこと)の自然な回旋を妨げ,歩行姿勢も悪化させます.さらに,前傾姿勢および腕の筋力に頼った歩行となり,脚に充分体重がかかりません.そこで持ち手を動かすことで稼働できるような,新しい形の歩行器を研究室にて開発しました.開発歩行器を使うことで,通常の歩行時と同じく,脊柱を回旋させることが可能で,脚の振り出しを誘発できます.平行棒や従来型歩行器の代替手段として使うことができます.

脊柱回旋式歩行器イメージ
脊柱回旋式歩行器の俯瞰図

下図のように2本の杖を用いても脊柱回旋動作はできますが,安定性が異なります.開発歩行器は,杖による歩行訓練の前段階の訓練に使用することができます.

2本の杖を用いたリハビリ訓練の例

開発歩行器の説明動画です.

※関連する論文

・原口真,「自然な脊柱回旋を促進可能な新型歩行器の研究開発」,地域ケアリング2019年1月号.

※開発の歴史

・2016~2017年度に脊柱回旋式歩行器を製作.

脊柱回旋式歩行器は,科研若手研究(B)「『楽な歩行』訓練が可能となる新型歩行器の開発およびその臨床評価(2016-2017年度) 」の助成を受けて開発しました.ここに感謝の意を表明致します.

 原口真研究室|大阪工業大学 移動支援システム研究室