免荷式アシストスーツ

世の中で開発されているアシストスーツはモータや空気の力を利用していますが,バッテリの持続性やケーブルの取り回しなどに難があります.そこで,受動的な機械部品のみを活用した,省電力・コンパクト・安価な免荷式アシストスーツを研究室で開発しています.なお「免荷」とは,アシストスーツを介して体重を地面に逃がすことを意味しています.

開発スーツの装着風景

開発スーツは下図のような構造となっていますが,膝部分に直動するスライド構造が入っている所に特徴があります.この直動部をブレーキでロックしていきます.膝部分に直動構造が入っていることにより,装置をコンパクトにすることができます.

アシストスーツの構造

スーツを着けた際の歩行の様相を下図に示します(簡単の為,足が浮いている状態は省略します). 足が接地している時は直動関節は右脚用,左脚用共に伸縮が阻害され,地面に重量を逃がすことが出来ます.

膝関節のロックタイミングについて

開発スーツは体重免荷による歩行訓練のアシストを主な目的としていますが,荷物運搬といった一般的な分野への応用も考えられます.

※関連研究

・原口真,「直動機構を有した免荷式装着機器の研究開発」,ロボティクス・メカトロニクス講演会2019.

※開発の歴史

・2016年度に直動式関節を用いた姿勢維持装置を製作.

・2018年度に直動式関節を用いたアシストスーツを製作.

 原口真研究室|大阪工業大学 移動支援システム研究室