世の中の起立支援機は介護のみを目的としており,利用者の身体機能回復を考慮した設計になっていないものがほとんどです.これでは利用者は装置に依存してしまい,身体機能が弱る一方です.研究室で開発している本装置は骨盤と膝を動的に支持することで,人々が普段行っている自然な起立動作のリハビリテーションを可能にします.下半身の補助を強化することで,安全に起立動作を訓練可能な仕様となっています.
上記の一次試作機(歩行器型)は後方から移乗しますが,二次試作機(車椅子型)は前方から移乗できます.
起立支援機の紹介動画です.
※関係する論文
・原口真, 松倉慶汰, 「持ち上げない介助を目的とした起立支援機器の研究開発」,第34回 日本ロボット学会学術講演会(RSJ2016).
・原口真, 宗京輝, 「前方移乗式起立リハビリテーション支援機器の開発」,第37回 日本ロボット学会学術講演会(RSJ2019).
※開発の歴史
・2015~2016年度に後方移乗型(一次試作機)を開発
・2018年度に前方移乗型(二次試作機)を開発
前方移乗型起立支援装置(二次試作機)は,科研基盤研究(C)「『楽な立ち上がり』訓練を支援する新型介助機器の開発とその臨床評価(2018-2020年度)」の助成を受けて開発しました.ここに感謝の意を表明致します.